「自然と健康」 「自然と健康」3月号
(株)日本ジャーナル出版
〜 自然薬トピックス C 〜
粉ヒジキ
骨粗鬆症・貧血・便秘

女性の強い味方!鉄・カルシウムが豊富なヒジキ…
超微粉末にしたらミネラル増量
骨粗鬆症や貧血にも絶大な効果!!

世界有数の長寿国・日本は海藻を食べる国

日本の食生活に欠かせないもののひとつに、海藻がある。
世界でも珍しい食習慣だが、海藻をよく食べる地域には長寿の人が多い という報告もあり、ワカメやコンブ、ノリなどの海藻類には、現代人に 不足しがちな食物繊維やさまざまなミネラルが豊富に含まれている。

おふくろの味としてなじみの深いヒジキも、そのひとつだ。有数のヒジキの特産地、 三重県にある松阪大学女子短期大学部の杉崎清子先生はこう言う。 「ヒジキは豊富な食物繊維とミネラルを含みます。特に女性に多い疾患 である鉄欠乏性貧血と骨粗鬆症の予防、治療に欠かせない、カルシウム と鉄が豊富に含まれているという特徴があります」(杉崎先生)

カルシウムは、国民栄養調査で常に不足しているといわれる栄養素。 鉄についても、20代〜30代の女性では必要摂取量の8割程度しか摂取でき ていないという。
食生活の欧米化がすすみ、ヒジキを食べる機会も少なくなったが、こ れらのミネラルを豊富に含む食材を見逃す手はない。

バランスのよいカルシウムが骨粗鬆症を予防

カルシウムには骨を作る、神経を安定させる、心臓を正しく動かす、 免疫力を高めるなどの作用があり、血液中のカルシウム量は常にー定に 保たれている。
このカルシウムが不足すると骨からカルシウムが溶け出して不足分を 補うが、その分骨がスカスカになる。これが骨粗藤症で、閉経後の女性に 多く見られ、寝たきりになる原因のひとつにもなっている。 また、最近では、過激なダイエット志向により若い女性にもカルシウムの 摂取不足が多くみられ、骨粗鬆症の予備軍となっている。

「骨粗鬆症が有名になり、高齢の女性はカルシウムを意識して摂取して いる方が多いのですが、骨粗鬆症を予防するためには若いときから カルシウムを摂り、骨にカルシウムを蓄えることが大切です。 栄養剤だけに頼るのではなく、食生活を見直し、食べ物から補給する事を 考えてほしいですね」(杉崎先生)

さらにヒジキにはマグネシウムの含有量も多い。マグネシウムも不足が 心配されるミネラルのひとつだが、骨を丈夫にするためにはカルシウム だけでなくマグネシウムもバランスよく摂取することが大切。 これらのミネラルをバランスよく含むヒジキは、理想的な骨粗鬆症予防食といえそうだ。

貧血の人は要注意!鉄は吸収されにくいミネラル

鉄は、血液で酸素を運ぶ赤血球の構成成分。 不足すると貧血状態になり、細胞に酸素が運ばれにくくなってしまう。 また、肩凝りや冷え症にもなりやすくなり、集中力の低下も招くという。 特に症状がなくても、女性の約3分の1は鉄が欠乏している状態だという報告もある。

「女性の鉄の摂取量は、必要な量よりやや不足気味です。 その上、生理による出血で、毎月鉄が大量に失われてしまうんです」(杉崎先生)
ヒジキには、煮物の小鉢一皿分に相当する干しヒジキ10gだけで、一日の 鉄所要量10〜12mg(成人女性)の約半分にあたる、5.5mgもの鉄が含まれている。
「鉄を多く含む食品は、そもそもそんなに種類がないんです。 レバーなどにも多く含まれますが、独特のくせがあり、苦手だという人も 多いでしょう。その点ヒジキは、昔から煮物などで家庭のおかずとして 定番ですよね」(杉崎先生)

ただしヒジキの鉄にはひとつ欠点がある。それは吸収率の問題。 鉄は吸収率が低く、平均しても約8%ほどしか吸収しないのだ。
「ヒジキのような植物性の食品に含まれる鉄は、レバーのような動物性の 食品に含まれる鉄に比べ、吸収率がさらに悪いのです」(杉崎先生)

ただ、吸収率を上げる方法はある。「鉄はタンパク質とー緒に摂ると吸収が よくなりますので、食べ合わせを工夫して効率よく鉄を補給すると よいでしょう。また、カルシウムもタンパク質とー緒に摂ると吸収がよ くなります」(杉崎先生)

タンパク質の多く含まれる食品とヒジキをー緒に調理するだけでなく、 ー緒に食べるだけでもいいそうだ。また、ビタミンCも鉄の吸収を助ける。 食べ方や、調理を工夫して、効率よく鉄を吸収したいところだ。

超微粉末にしたらヒジキがパワーアップした!

さらにヒジキは他の海藻に比べて、食物繊維が豊富。便秘解消や肥満も改善し、 血圧や血糖値、コレステロール値を下げる効果もある。
また、ダイオキシンや農薬も、吸着して排出するという報告もあり、現代人の 食生活にはなくてはならないものだ。ヒジキにはセルロースという食物繊維が多い。 これは植物の細胞にある細胞壁で人間には消化できないため、栄養分が吸収されにくくもなる。

そこで、ヒジキを粉末にして、細胞壁を破壊したら消化吸収がよくなる のではないだろうか。そんな発想から、ヒジキを100分の1ミリ以下の超微粉末に したものが発売されている。 それが「ミルファひじき」。ヒジキの細胞壁を破壊しただけで、 ミネラルの吸収率がぐんとよくなり、80〜90%にもなったという。 驚くのはこれだけではない。ミネラルの含有量までが、何倍にも増加したのだ。 普通の干しヒジキには、だいたいー食分にあたる10g中に、 カルシウム54mg、マグネシウム62mg、鉄5.5mg、含まれている(栄養成分表第四訂より)。
ところがこの「ミルファひじき」では、カルシウムが約2.4倍の130mg、 マグネシウムは約1.2倍の75mg、これはカルシウムとマグネシウム摂取量 の理想的な割合といわれる、2:1にほぼ近い。
鉄にいたっては約4.7倍の26mgにもなり(財団法人三重食品分析センター調べ)、 たった10mgで一日の鉄の必要量が補えてしまうのだ。

骨粗鬆症予防で思わぬ効果・便秘、ひざの痛みが解消

もともと豊富なヒジキのミネラルを増幅させ、吸収しやすくした この超微粉末「ミルファひじき」。使った人から、いろいろな報告が 寄せられている。

三重県に住む中山三郎さんは、骨粗鬆症の心配から「ミルファひじき」を 使い始めたひとり。

「骨密度を検査したら、私は普通でしたが、妻が低いと診断されました。 不安に思っていたところ、知人から『ミルフアひじき』を紹介されました。 夫婦ともども使い始めましたら妻は長年の便秘が治り、骨格も自然に強くなり、 若々しく長生きできる自信がわいてきました」

神奈川県の橋本紀恵さんは、十年来の悩みだった、ひざの痛みが解消した。

「両ひざの痛みがひどくて水もたまり、整形外科や銭灸で治療していましたが、 痛みは増すー方。歩くのも困難になってしまいました。
それが、おととしの9月から『ミルファひじき』を飲み始めたら痛みが取れて 水もたまらなくなり、最近では1人で買い物を楽しむことさえできるように なったんです」 ヒジキのミネラルがより豊富に、しかも吸収しやすくなった 「ミルファひじき」。1袋200g入りで1500円と、鉄やカルシウム、 マグネシウムの栄養剤を買うよりはるかに安価だ。しかも天然の食品で、 安心感も高い。

「『ミルファひじき』は味にクセがなく、和洋中のどんな料理にも合います。 一度にたくさんの量を使うと海藻独特のにおいがしますので、いろいろな料理に 少しずつ混ぜて使うといいでしょう。年配の方はもちろんのこと、若い方も毎日食べて、 病気を未然に防いでいただきたいですね」 (杉崎先生)