海草について 
海からの贈り物 〜海草の秘密〜
海外では日本食がブームとなり、今やシーウィード(海の雑草)と敬遠されていた海草は、 シーベジタブル(海の野菜)と呼ばれ、様々な料理に使われるようになりました。 伝統を重んじるフランスでも海草が食用に養殖されるといったニュースが伝えられています。

しかし、日本の実際の食卓は逆に欧米化し、以前はごちそうだった肉や魚は毎日食卓にのぼり、 舌触りの良いように米もパンも精製され、さらに手軽な加工食品も数多くでまわっています。
動物性の食品が増えたことから、今まで日本人には少なく欧米で多かった病気が急増しています。 だからといって、昔の日本食に戻せばよいということにはなりません。大切なのは現在の食事に 日本型の食事を積極的に取り入れ、欧米型の食事のマイナス面をできるだけ減らしていくこと でしょう。

そこで注目されているのが、海草なのです。
最初の生命は今から35億年前に海の中から生まれ、長い年月をかけて進化し続け、現在に 至っているわけですが、私たちの体液の成分は海水の成分に類似していると言われています。 それは、私たち人間もまた海から生まれたことの証でもあるのです。

海の植物である海草は、私たちに必要な栄養素を海水から取り込み蓄えているのです。 食用になる海草の大部分は、波打ち際から、水深50メートルほどのところに生息し、 つねに海水の塩分が変化したり、栄養分の変動が激しい特殊な環境にさらされています。
そうした環境の中で生きている海草のカラダを構成する成分には、陸上の食物には見られない 特殊なものが多く含まれています。それは陸上にある水溶性の物質が雨によって海へ流された からです。海はミネラルの宝庫となり、海草はその海水中のミネラル成分から特定のものを 選んで取り込んでいます。その特定のものというのが、私たち人間に都合の良いものばかりで カドミウムなどの重金属はほとんど含まれていません。

海草には、私たちが健康であるために必要なミネラルが全て含まれています。 私たち日本人は古くから、様々な微量栄養素を含む海草を多く食べることで、 健康な暮らしを培ってきたと言えるでしょう。

 血液中の一酸化窒素をふやす海藻 
「動脈硬化を防ぐ」と医学界で注目!!
一酸化窒素は、アルギニンという物質をもとにして作られています。
このアルギニンを多く含んでいる食べ物をうまくとるようにすれば、 一酸化窒素を補給することができます。
アルギニンを効率的に多くとることのできる食べ物は、まず、イクラ やスジコ、タラコ、カズノコなど、魚の小さい卵が集まったような食べ物です。

ただ、コレステロール値が高い人は、これらの食べ物を口に入れるのは ためらわれるかもしれませんね。
そんな方には、海藻を食べることをおすすめします。海藻には、 アスパラギン酸という成分が含まれていて、このアスパラギン酸は、 一酸化窒素のもととなるアルギニンが体内でできるのを助ける役目をしてくれます。

さらに、体内にアスバラギン酸があると、アルギニンから何回でも一酸化窒素を 作り出すことが可能になるのです。
ですから、ここで挙げたイクラのように小さい卵が寄せ集まった食べ物、そして 海藻をとるようにすれば、血管のつまりを防ぐ一酸化窒素を上手に補給することができます。
そして、できれば夕食にこれらの食べ物をとるのがおすすめです。
私たちは、眼っているときは副交感神経(心臓の働きをおさえたり消化器の働きを 促進したりする神経)が優位な状態で、朝起きると交感神経 (心臓の働きを促進したり消化器の働きをおさえたりする神経)が優位な状態に 移行していきます。
この移行がうまくいかないと、血管が収縮してしてしまう可能性が高まってしまいます。
ですから、夕食にアルギンニンやアスパラギン酸を含んだ食べ物を食べておけば、 起床時の神経の移行に対して、一酸化窒素を蓄えておくことができるわけです。